本文へ移動

最低賃金2026は全国平均1,177円へ|都道府県別の発効予定日を確認

最低賃金の目安公表後に給与台帳、適用額、発効日、人件費を順に確認するイメージ

まず、自社に関係があるか

この記事を読んでほしい会社:パート・アルバイトを含む従業員を雇用し、2026年度の最低賃金改定に向けて、拠点別の答申額、発効予定日、給与台帳、人件費を確認したい会社

この記事を優先しなくてよい会社:従業員を雇用していない会社、または全従業員の時間額が新しい最低賃金を十分に上回り、適用額と発効日も確認済みの会社

30秒で分かる結論

  • 厚生労働省がまとめた2026年度の答申額は、全国加重平均1,177円、前年度比56円引上げです。
  • 都道府県別の引上げ額は54~65円、発効予定日は2026年10月1日~12月2日に分かれます。
  • 答申額と予定日は最終決定前に変わる可能性があるため、勤務地ごとの労働局情報で確定します。

経営者が今日やること

  1. 全拠点と対象従業員を給与台帳から洗い出す
  2. 勤務地ごとの答申額と発効予定日を一覧にする
  3. 発効前に給与反映日と人件費を確認する

詳しい目次を開く
  1. 最低賃金2026の答申額は全国平均1,177円
  2. 答申額と発効予定日をそのまま給与へ写さない
  3. 発効前に進める5段階の確認
  4. 今すぐ準備したい会社・確認を分ける会社
  5. 給与確認シート・確認先・公式出典

経営者の疑問2026年度の最低賃金は自社の地域でいくらになり、いつから給与へ反映すればよいですか?

最低賃金2026の答申額は全国平均1,177円

厚生労働省は2026年9月3日、全47都道府県の地方最低賃金審議会が答申した改定額をまとめました。答申ベースの全国加重平均は時給1,177円で、前年度の1,121円から56円の引上げです。

ただし、1,177円は全国一律の最低賃金ではありません。会社が給与へ使うのは、原則として従業員の勤務地に対応する都道府県別の最低賃金です。答申後に異議申出の手続を経て、都道府県労働局長が決定・公示し、地域ごとの日付に発効します。

公表された情報 2026年9月9日時点の扱い 会社が使う場面
全国加重平均1,177円 47都道府県の答申額を集計した平均 全国的な改定規模を把握する
都道府県別1,085~1,280円 地方最低賃金審議会の答申額 勤務地ごとの給与確認を始める
発効予定日 10月1日~12月2日。異議申出等により変わる可能性あり 給与計算への反映準備をする
決定額・発効日 各都道府県労働局の決定・公示で確定 実際の給与へ反映する
47都道府県の答申額と発効予定日を見る

以下は厚生労働省の2026年9月3日公表資料に基づく答申額です。発効日は予定であり、給与反映前に各都道府県労働局の決定・公示を確認してください。

都道府県 答申額 引上げ額 発効予定日
北海道 1,131円 56円 10月1日
青森 1,090円 61円 10月29日
岩手 1,090円 59円 12月1日
宮城 1,098円 60円 10月1日
秋田 1,090円 59円 10月14日
山形 1,092円 60円 10月30日
福島 1,094円 61円 10月16日
茨城 1,136円 62円 10月18日
栃木 1,125円 57円 10月1日
群馬 1,120円 57円 10月3日
埼玉 1,196円 55円 10月1日
千葉 1,195円 55円 10月1日
東京 1,280円 54円 10月1日
神奈川 1,279円 54円 10月1日
新潟 1,108円 58円 10月1日
富山 1,119円 57円 10月1日
石川 1,113円 59円 10月3日
福井 1,112円 59円 10月4日
山梨 1,113円 61円 11月1日
長野 1,117円 56円 10月2日
岐阜 1,121円 56円 10月1日
静岡 1,154円 57円 10月15日
愛知 1,195円 55円 10月1日
三重 1,143円 56円 10月1日
滋賀 1,136円 56円 10月3日
京都 1,180円 58円 11月16日
大阪 1,231円 54円 10月1日
兵庫 1,172円 56円 10月1日
奈良 1,107円 56円 10月4日
和歌山 1,101円 56円 10月3日
鳥取 1,090円 60円 10月3日
島根 1,092円 59円 10月10日
岡山 1,104円 57円 10月2日
広島 1,141円 56円 10月11日
山口 1,101円 58円 10月8日
徳島 1,103円 57円 11月1日
香川 1,092円 56円 10月1日
愛媛 1,093円 60円 11月1日
高知 1,086円 63円 10月29日
福岡 1,114円 57円 10月4日
佐賀 1,095円 65円 11月15日
長崎 1,087円 56円 11月2日
熊本 1,092円 58円 12月1日
大分 1,096円 61円 11月1日
宮崎 1,085円 62円 10月24日
鹿児島 1,090円 64円 10月25日
沖縄 1,086円 63円 12月2日

この章のポイント:全国平均ではなく、勤務地ごとの答申額と発効予定日を確認します。給与へ反映する前には、答申後の決定・公示まで追います。

答申額と発効予定日をそのまま給与へ写さない

勘違い1:全国で10月1日に同じ金額へ変わる

2026年度の発効予定日は、10月1日から12月2日まで地域ごとに異なります。複数都道府県に拠点がある会社は、本社所在地だけでなく、従業員が働く勤務地ごとに確認します。

勘違い2:答申額がそのまま最終決定額になる

厚生労働省の公表値は地方最低賃金審議会の答申額です。異議申出の手続を経た後、都道府県労働局長が決定・公示します。発効予定日も変わる可能性があるため、給与計算に使う数字と日付は各労働局の最終情報で確定します。

勘違い3:現在の時給に全国平均56円を足せばよい

都道府県別の引上げ額は54~65円に分かれています。さらに、月給者や日給者は公式の方法で時間額へ直し、最低賃金の対象に含める賃金を確認します。不明点は都道府県労働局、労働基準監督署または社会保険労務士へ確認してください。

勘違い4:地域別最低賃金だけ見ればよい

特定の産業には、特定(産業別)最低賃金が設定されている場合があります。地域別と特定最低賃金の両方が適用される場合は、高い方が適用されると厚生労働省が案内しています。勤務地だけでなく業種も確認欄へ入れます。

勘違い5:賃上げ促進税制を使えば最低賃金対応になる

最低賃金は労務上の適用額を守る確認で、賃上げ促進税制は一定の要件を満たす場合に税額控除を検討する制度です。確認する制度、計算期間、対象給与が異なるため、まず最低賃金への対応を行い、その後に税制の要件を顧問税理士へ別に確認します。

この章のポイント:全国平均、都道府県別、産業別、税制を一つの数字にまとめません。答申と決定も分け、適用額と発効日を確認してから給与へ反映します。

最低賃金改定に向けて拠点、対象者、適用額、発効日、人件費を確認する5段階の図
全国平均をそのまま足さず、勤務地ごとの決定額と発効日へつなぐ順序です。

発効前に進める5段階の確認

  1. 拠点を並べる:本社、店舗、工場、営業所など、従業員が働く都道府県を一覧にします。派遣労働者がいる場合は、派遣先の最低賃金を含めて確認先を分けます。
  2. 対象者を洗い出す:正社員だけでなく、パート、アルバイト、契約社員などを給与台帳から抽出します。地域別最低賃金は、原則として産業や職種を問わず、その都道府県の労働者と使用者に適用されます。
  3. 適用額を確認する:現在の地域別最低賃金と、対象業種の特定最低賃金を比較します。月給や日給は公式の比較方法で時間額へ直し、最低賃金の対象に含める賃金を確認します。
  4. 決定額と発効日を更新する:答申額と予定日を準備表へ入れ、各都道府県労働局の決定・公示後に確定値へ更新します。給与締日ではなく、法令上の発効日を基準に給与計算担当と確認します。
  5. 人件費と価格を見直す:影響する人数、予定労働時間、手当、社会保険料等への波及を分けて試算します。人件費だけを削るのではなく、価格転嫁、生産性、勤務配置、採用条件を同じ会議で確認します。

答申公表後の今は、拠点、対象者、影響額を具体化できる段階です。決定・公示を確認したら数字と発効日を確定し、給与計算直前の慌ただしい修正を減らします。

この章のポイント:答申額で準備を進め、決定額で給与を確定します。拠点ごとに日付が違う会社は、給与台帳に発効日欄を設けます。

今すぐ準備したい会社・確認を分ける会社

今すぐ準備したい会社

  • 時給が新しい答申額に近い従業員がいる。
  • 月給・日給・複数の手当があり、時間額の比較ができていない。
  • 複数の都道府県に店舗や拠点がある。
  • 地域別と特定(産業別)のどちらが適用されるか整理していない。
  • 賃上げ後の人件費、価格、勤務配置、採用条件を同時に見直す必要がある。

答申額と最終決定を分けて確認する会社

  • 全国平均1,177円を全拠点へ一律適用しようとしている。
  • 答申額と発効予定日を確定情報として給与へ登録しようとしている。
  • 自社に適用される特定最低賃金を確認していない。
  • 発効日が未確認のまま、給与締日だけで反映月を決めようとしている。
  • 最低賃金対応と賃上げ促進税制の税務要件を同じ判定にしている。

この章のポイント:対象者と人件費の確認は今から進め、実際の適用額と反映日は地域の決定・公示で確定します。「準備」と「決定」を分けることが安全です。

給与確認シート・確認先・公式出典

実用物:最低賃金改定前の給与確認シート

確認欄 記録する事実 完了条件
□ 拠点 勤務する都道府県、事業所名、給与担当 全拠点を一覧にした
□ 対象者 雇用区分、給与形態、勤務地、予定労働時間 正社員以外も抽出した
□ 現在額 地域別最低賃金、特定最低賃金、現在の発効日 高い方を確認した
□ 現在給与 時給または公式方法で換算した時間額 比較根拠を保存した
□ 答申 都道府県別の答申額、発効予定日 準備用の値として記録した
□ 決定 労働局の決定額、公示日、発効日 給与反映前に確定した
□ 人件費 対象人数、時間、賃金、付随費用の試算 資金繰り表へ反映した
□ 次の判断 価格、業務量、勤務配置、生産性、採用条件 責任者と見直し日を決めた

現在地・期限・資金・必要性・出口とリスク

軸 経営者が確認すること
現在地 拠点、対象者、現在の適用額、給与の時間額換算をどこまで確認したか
期限 都道府県別の決定・公示・発効日を誰がいつ確認し、給与へ反映するか
資金 賃金だけでなく、手当や法定福利費などの波及を分けて試算したか
必要性 法令対応に加え、採用・定着、価格、生産性、勤務配置のどこを見直すか
出口とリスク 確認漏れ、遡及修正、給与計算の誤り、資金不足を防ぐ担当と記録があるか

社会保険労務士・顧問税理士・公式窓口へ分けて聞く質問

「当社の拠点、従業員、給与形態、現在の時間額換算、地域別・特定最低賃金、給与締日を別紙にまとめました。2026年度の都道府県別答申額と発効予定日を準備表へ入れています。労働局の決定・公示後、対象賃金、時間額への換算、派遣労働者を含む適用関係、給与反映日を確認してください。人件費試算、社会保険料等への波及、賃上げ促進税制の税務要件は別項目として確認してください。」

最低賃金の適用、対象賃金、換算、発効日は都道府県労働局、労働基準監督署または社会保険労務士へ、給与計算と会計処理は給与担当・顧問先へ、賃上げ促進税制は顧問税理士へ分けて確認します。個別回答は、確認日、担当窓口、根拠URLと一緒に残してください。

関連するTax Opinion記事

正式情報・公式出典

この章のポイント:答申額と予定日は準備に使い、給与反映前に厚生労働省の全国一覧と各都道府県労働局で決定額・発効日を確認してください。民間の速報だけで給与へ反映しません。


制度基準日・最終確認日:2026-09-09

本記事は一般的な制度情報と社内確認の順序を示すもので、個別の最低賃金の適用、給与計算、労務・税務上の取扱いを判断・保証するものではありません。最新の都道府県別最低賃金、発効日、自社の勤務地・業種・雇用条件を、都道府県労働局、労働基準監督署、社会保険労務士、顧問税理士その他の担当窓口へ確認してください。問い合わせの送信だけで個別の労務・税務相談の受任や契約は成立しません。

この記事の情報確認について

最終更新日: 2026年9月9日。 税制・期限・適用要件は変更されることがあります。実行前に最新の公式情報と、自社の事実関係を確認できる税理士等へご確認ください。 編集方針を見る